日経朝刊7/19~21まで9-11面で連載された記事。
昨年、「グーグルどこまで強いか」で取り上げられたものと
対比してみてもおもしろいかもしれない。
インターネット企業群の中でいち早く大手の風格を築いた
ヤフー。
最近、GTDに応募してくれる方の中でも、Yahooさんを並行して受験している方がいます。
規模的にはまったく違うのだけど、
ぴりりと辛い山椒になるためにもこの記事をメモしておくことは重要かなと。
クリエイターやってるとどうしても「ヤフーよりグーグル」と頭が働きがちです(少なくとも私は。
だけど、実際日本市場に限ってはまだまだヤフーが強いことがわかる。
バンドのスケジュール管理などでMyYahoo使ってたりするし。
バンドメンバーに教えてもらったとき、
「あらら、MyYahooってこんなこともできるんだ、プチサイボウズじゃん」って
驚いたりしました。
当たり前のようにググっていることが、実は大多数の初心者にはわかりにくかったりする。
そんな距離感が、使われないサービスを生み出したりする。
最近パソコンをあまりさわらない人と一緒にいることが多くて。
公園や川でオールしてることが多い(いや、ふろうしゃじゃないですよ。
「何それ、全然わからないんだけど!」
といわれることが、実は一番勉強になったりする。
そういえば、「デザイナーが本当に知りたいWebの話」の講演者も
航空券の予約システムをつくったとき、
自分の嫁さんの親父さんにつかってもらって
アドバイスをもらったといっていた。
グーグルよりヤフーが使われている
という現状の中で、何をどうしていくか?
考えなくてはです。
そんなことが気になるデータが網羅された記事なので、備忘録がてらまとめておきます。
(余談ながかったなぁ すまんの
■上■VS.グーグル 検索 日本では圧倒
米国や欧州では「最強のネット企業」の座をグーグルに奪われた。
が、日本ではグーグルを寄せ付けない。
□これを象徴する事件
2006年7月1日
エキサイトが自社サイトで提供する検索サービスの委託先を
米グーグルからヤフーに切り替えた。
□変更の狙い
詳細は明かさないが、検索サービスに連動した
広告収入の拡大にあった。
□なぜ、ヤフーは強いのか? その背景
・キーワード検索の普及
「日本は米国より二年遅れた。
その間に高性能の「ロボット型検索」を導入でき、
グーグルに検索需要を奪われずに済んだ」
ヤフー井上雅博社長
【ただし、創業以来の強み、ディレクトリ型を捨てたわけではない】
↓
サーファーと呼ばれる20数人の社員が見慣れないサイトを
探し出して一日数100ヶ所を登録する。
※人手で登録されたサイトは50万ヶ所にのぼる。
だけど…
・入力されるキーワード数平均
ヤフー 1.3-1.4/回、 グーグル 2超/回(検索に詳しい信太郎アウンコンサルティング社長)
→検索に慣れた人はグーグルを使う傾向が強いと言う意味
【ヤフーの利用者が検索に習熟してきたとき、引き留められるのか】
二強の戦いは終わらない。
ってことで■中■に続く。
■中■サービス進化 利用者の力で質向上
「(ネットは)Web2.0の時代。
ヤフーを陳腐な恐竜とみる人もいるかもしれないが、
我々はソーシャルメディアに生まれ変わろうとしている」。
米ヤフー創業者 ジェフリー・ヤン氏
※ヤフー日本法人創立10周年に際し来日
今後10年のビジョンを語ったコメント
【ミクシィ追撃?】
□ヤフーのソーシャルメディア化に向けた取り組み
会員制のネット交流サービスとして急成長するソーシャル・ネットワーキング・サービス
「ヤフー360」の試験提供開始。
※2006年7月中に本格的な会員募集を始め、先行するミクシィを追撃
□ミクシィとの差 (丸二年遅れての参入、動きが速いネット業界では致命的では?)
「(ミクシィのような)単なる交換日記サービスには興味が無い」
井上雅博 ヤフー社長
自信の裏づけはネット企業としての総合力。
360上で築いた人間関係とヤフーの各種サービスを連携させる考え。
□想定する360の仕組み
自分のブログ(日記風の簡易型ホームページ)を記事内容によって360の友達が読めたり、
全員が読めたりと設定を変えられるようにする。
360の友達だけが落札できるオークションを開催する。
106のサービスと1,600万人の会員を抱える総合力でミクシィに挑む。
ヤフオクとの連携はかなり威力があるかも…。
利用者の力を借りてサービスの質を高め差をさらに広げようとしているってことで■下■へ。
「利用者の要求がテレビで言うとNHKのようになってきた。
利用者増で公共性が強まり、保守的にならざるをえない」
ヤフー 影山工 編集長
※ヤフーのサイトに載せる記事・画像・広告などの内容を監督
□苦情メールの背景
今春ヤフーのサイトに怖いシーンのある映画の広告が載ったところ、
利用者から「怖い」「子どもに見せたくない」との苦情メールが届く
という出来事があった。
ヤフーは広告会社にすぐ連絡、次回から紹介す場面を工夫するといった対策をとるよう求める。
□ヤフーのお化けサイトぶり
・利用者数 3,300万人/月
・閲覧回数 330億回/月
「公共メディア」のような振る舞いを求められるのも無理は無い。
□サービスやコンテンツの細やかな自主基準
・新サービスを立ち上げるには法務部門の審査が必要
※新興企業でありながら、安心感や信頼性を重視することで幅広い利用者を吸い寄せてきた。
□副作用
新サービスのスタートが遅れがちになる。
「ヤフーはネット界の『総合電機メーカー』
なかなか新しいことに挑戦しないし、したとしても手続きに時間がかかる」
ヤフーに新サービスのアイデアを持ち込んだ企業の不満より
□大企業病の兆し
「会社が大きくなると小さい市場を無視しがち。
大きく育つサービスも最初は小さいもの。
危険な兆候だ。」
ヤフー 井上雅博 社長
革新性や経営スピードでは大企業病の兆しがみえる。
放置すれば最先端ネット企業というブランドイメージが曇りかねない。
□新興大企業をどう舵取りするか
「根本的な解はない。
これからも悩み続けるしかない」
創業時からヤフーを育ててきた井上社長のコメント
そのやり方はまだ固まっていない
巨大な船という感じがしますね。
詳細なレポートはToolBoxにあげてあります。
メンバーの方は閲覧して、また意見交換しましょう。
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